2009年 07月 25日
「祗園ささ木」 |
今、京都で1番予約の取れない店「祗園ささ木」
年内はもう無理らしいです。
僕が初めて、ささ木に行ったのは
まだささ木が今のお店に移る前の
カウンター10席と座敷1部屋だけのの小さいお店の時。
まだ僕が20(ハタチ)くらいやったかなぁ
京都女子大に入学したての妹を連れて
美味しいもん食べさせてやるって
仕送り握りしめていったっけ。
その当時でも、もうすでに有名人気店で
なかなか予約が取れませんでした。
それに加え、20のガキンチョと18のコムスメが
見分不相応にもカウンターに。
まわりはセレブなおじ様やマダムばっかり。
完全に浮いてましたね(笑)
でも、ささ木の大将はめっちゃ優しかったですし
色々と話しかけてくれはったり
コースが終わってからも
兄ちゃん、まだお腹いっぱいちゃうやろ?
って鯛茶漬けを特別に作ってくれはって
もちろん美味しかったですし
それ以上にその気持ちが嬉しかったんを
こんな僕らにでも、こんなんしてくれはんねやって
妹と2人でめちゃめちゃ喜んだんを覚えてます。
それから数年後、なんの御縁か
まさかうちの妹がそのささ木で働くようになるとは誰も予想してませんでした。
最初、妹からささ木の面接受けようと思うてるって相談された時は
どーせ受からへんねやし、経験として受けてみよし
なんて話をしていたら
何がどう間違ったのか採用されてしまい・・・。
全国からいらっしゃるお客様や
京都の旦那衆を、うちの残念な妹が接客してるかと思うと
冷や汗がでます。
僕や両親の心配をよそに
大将や女将さんをはじめ、スタッフの皆さんにはかわいがっていただいているようで・・・
もう2年ほど経ったのかな。
わからんもんですね。
でも、今でも何かとんでもないことをやらかしそうでヒヤヒヤしております。
ささ木の大将がレシピ本を出されたそうで
ご丁寧にうちにも贈ってくださいました。
よくありがちな淡々と料理の説明がされたものではなく
ひとつひとつ旦那さんの言葉で書かれているので
読んでいてものすごく解りやすいですし
メカラウロコの発見がたくさんありました。
なによりも美味しいものを作りたい、食べさせたいって気持ちが伝わります。
僕がささ木の大将のことを好きなのはそこです。
なんとしてでもお客さんに喜んで帰ってもらう。
そのためやったらどんな努力も惜しまない。
その姿勢が昔から変わらないのがすごいなって
素敵やなって思います。
ブレないって難しいですもんね。
これはうちの妹から聞いた話ですけど
どのお弟子さんよりも早く来て
1番遅くまで残って仕事をして
毎日どうやったら今以上美味しいものがつくれるか真剣に考えてる。
そうゆーてました。
ほんと頭がさがります。
8月に京都方の親戚に結婚の挨拶に行く予定で
その時に大将の料理を食べに伺うはずだったんですが
諸事情で8月は京都に行くことができなくなり
泣く泣くキャンセルしました(涙)
半年前から予約してたのに~。
京都にかぎらず、全国でもそうでしょうが
味、人気、経営、スタッフを維持するのは大変なことです。
去年は美味しかったのに、今はもうアカン
そんなお店が何件かあります。
悲しいかな京都はそれが著しいような気がします。
やはりお客さんの半分以上が観光客だからでしょうか?
だからこそ一期一会だと思うんですけどね。
今まで1回転だったものを
2回転や、3回転にしてみたり・・・。
有名になるにつれて、ブレていくのは残念です。
今年の11月に京都・大阪のミシュランが出ます。
間違いなくささ木は三ツ星をとるでしょう。
ますます予約が取れなくなることは必死ですが
今以上に素敵なお店になられると僕は確信しています。
by tesshin2daime
| 2009-07-25 03:45
| 京都グルメ